国土交通省が改正省エネ法施行令案を発表国土交通省は「エネルギー使用の合理化に関する法律の一部改正法」(改正省エネ法)の施行令案を発表した。地球温暖化防止をさらに強く進めるために同省と経済産業省が国会に提出し成立したのが改正省エネ法。同法は、規模が一定以上の輸送事業者や荷主企業に新たな省エネ対策を義務付けている。また省エネ性の高い公共交通機関の利用促進も求めている。公表された施行令案は、運輸分野の具体的な規定をまとめている。同省は案に対して広く意見を求める方針。
施行令案は、輸送業者が省エネ計画を作成し国土交通大臣へ提出、エネルギー消費量を定期的に報告することが義務付けられる。また車両を300両以上保有する鉄道事業者(旅客・貨物とも)と、200両以上を保有するバス・トラック事業者などを特定輸送事業者とし、エネルギー消費削減に努めることが義務となる。削減の目標は、エネルギー消費原単位を中長期的に年平均 1%以上とする。算出方法は今後、同省が省令で定める。
輸送機関ごとに定められる輸送事業者が取り組むべき省エネ対策は、鉄道は、省エネ型車両の導入、冷暖房効率の改善、大型コンテナを積載可能な貨車の導入、輸送需要に的確に対応した輸送能力(列車本数など)の確保、回送列車を最小限に抑えた車両運用、などが掲げられている。
また他の輸送事業者と省エネで連携を強化することも求められる。
同省はこれらの内容について意見を広く募集している。2005年11月14日が締め切りで、総合政策局環境=海洋課に郵便・ファックス・電子メールなどで提出できる。
