鉄道貨物協会が通常総会を開催

鉄道貨物協会は2001年度の通常総会を2001年5月30日に東京都内で開催し、理事・評議員など約250人が出席した。
また国土交通省の伊藤鎮樹・大臣官房審議官らが来賓として出席した。
そして、向こう1年間の活動方針を以下のように決定した。

• 社会的要請に応える鉄道貨物輸送の実現
• 門司貨物駅の拠点ターミナル化に照準を合わせたPR強化
• 荷主企業の声を聞く「鉄道輸送懇談会」(荷主懇)の開催を継続
  7月から、北海道・静岡・北陸・千葉・秋田・広島で開催

また政府など関係機関へ次を要請することとした。

• JR本州3社の完全民営化時にJR貨物が列車を運転できる明確な制度上の担保と現行線路使用料ルール継続
• 整備新幹線開業時にJR貨物が負担増にならない施策を確立
• 自然災害による輸送障害防止に向け線路に近接する河川の治水を行政が確実に行う

岡田理事長は挨拶の中で、「JR貨物も昨年度まで8年連続での赤字決算になったものの、一方では効率性に優れた大量輸送機関として果たすべき役割が大きい」、「JR貨物の経営を改善するには自らの経営努力と並び荷主や通運業界の支援が必要なことはいうまでもなく、今後も一層の応援をお願いしたい」と話した。
またJR貨物の金田好生会長は、本年度は黒字を目指し「手を緩めることなく努力したい。」とし、目標は完全民営化と述べた。そして、スピードアップと品質の向上が求められており「本年度も引き続き貨車やコンテナの新製を継続していく」、「近く閣議決定される新しい総合物流施策大綱では、長距離輸送貨物についてトラックから鉄道や海運へのシフトが数字で明示されると聞くが、これは当社にとって大変な追い風であると同時に責任も増す。」と、挨拶の中で話した。

なお、『貨物時刻表』をほぼ2年ぶりに編集・発行することも決まった。

参考文献

• [a] 交通新聞,2001年6月8日