全国通運連盟・日本通運が「スワップボディ輸送報告書」をまとめる

全国通運連盟と日本通運がこのほど「スワップボディ輸送報告書」をまとめたと2000年12月14日の交通新聞が報じた。

報告書はスワップボディ輸送のメリットとして、トラック・鉄道間で積み替えが不要、ボディーを一時的な保管庫として使うことが可能をあげている。一方、今後の課題として次をあげている。

荷役機械(特殊フォークリフト)

現在は誘導員が必要なので、運転手単独で作業可能とする。グラップアームが脱着式のためトラブル発生の可能性が高いため改良が望ましい。通常の鉄道コンテナ用フォークリフトと共用可能にして効率を上げる

スワップボディ

現在は妻側だけが開閉するので、これをウィング式やタンク式とする。トレーラからの脱着に必要なスペースを小さくする(トレーラの回転半径を小さくする)

制度

荷役料金を輸送運賃と別にする。現在は運転手がサービスで荷役を行っているため、運転手がいなくても荷役が可能なスワップボディの長所が生かされない

報告書は結論で、「スワップボディは全国ネットで共同運用されれば物流効率化の効果も大きく、今回 明らかになった問題点の解決を図る中から、輸送システムとしての普及を図りたい」と述べている。

スワップボディ輸送は1999年4月から東京貨物ターミナル駅と福岡貨物ターミナル駅との間で日本通運が利用している。ペリカン便やアロー便を対象に、土・日・月を除く週4日、毎日2個が発送されている。1999年5月から2000年3月までの11ヶ月間の輸送量は、東京発が2,849トン、福岡発が1,846トン(ともにペリカン便1個を15kgとして計算)。

参考文献

• [a] 交通新聞,2000年12月14日