森田運輸大臣がJR3社に完全民営化について意見聴取森田 一・運輸大臣は2000年9月18日、JR本州3社の社長に完全民営化について直接 意見を聞いた。
JR東海の葛西 敬之社長は、改革法で国鉄を強制的に民営分割して生まれたのがJRで、JR貨物の線路使用料、ネットワークの維持などが一つのパッケージになっている。完全民営化でこの枠組みがくずれれば、制度的な手当てが必要。JR会社法の規制を外して株を売り切るのは時期尚早で、慎重に検討すべき、などと話した。
JR西日本の南谷 昌二郎社長は、条件が整った社から完全民営化を実施してほしい。赤字ローカル線だから廃止ということではないし、JR貨物の線路使用料も本州3社と運輸大臣も入って契約したもの。株主にも十分説明できる。完全民営化という既定方針によって国鉄改革の目的である鉄道の再生を果たしてほしい、と述べた。
JR東日本の大塚 陸毅社長は、完全民営化に値する体力をJR東日本はつけてきた。早期の完全民営化によって国鉄改革を貫徹してほしい。完全民営化の順番について、東日本の先行を希望するが、西日本が先でも特にかまわない、とした。
