手島梱包輸送(株)は本社が東京都新宿区にある。1936年に設立され、以来 出版物の輸送を行っている。
新刊本は、毎年 数万件が首都圏で出版されている。これら出版物の地方への発送は、トーハンや日販など出版物取次の大手11社が共同輸送システムを構築しており、全国の約25の運送事業者が携わっている。
出版業界では書籍の発売日を地区毎に統一しており、輸送担当業者も県単位に割り振っている。
手島梱包輸送(株)は佐賀県・長崎県・大分県・宮崎県・鹿児島県を担当している。
同社は基本的に、鉄道コンテナ・トラック・海上輸送が同じシェアになるよう利用している。
鉄道コンテナは主に、佐賀県(3日目発売)・長崎県(4日目発売)・大分県(3日目発売)への輸送に利用している。4日目発売の宮崎県と鹿児島県へは、鉄道コンテナも使うが、海上輸送の比率が高い。
発駅は東京(タ)。輸送時間短縮のため福岡8タ)駅からはトラックで輸送することが多い。
平均して月に約550個のコンテナを発送している。またこれ以外に返本の輸送にも鉄道コンテナを利用している。
出版物は、取次業者の配送センターで集荷し、太田区の自社の営業所へ集め、仕分けし、コンテナやトラックへ積み込む。また営業所を経由せずに直接 駅へ持ち込むこともある。
荷姿はバラ積み。
同社は鉄道コンテナのメリットとして以下をあげている。
しかし枝線の駅への輸送時間が長いことや、地方への輸送力が小さい、輸送障害時の対応が遅いことなどに不満を少し持っている。
出版業界でも配本時間の短縮が進んでおり、1999年4月12日から長崎県が3日目発売に変更される。このような状況では、鉄道コンテナ利用を増やすことは難しいと同社は考えている。