昭和産業は、本社を東京都千代田区におき、小麦粉の製粉や食用油の採油・製品化、家畜の配合飼料の製造販売などの製品事業と、賃貸倉庫の運営やショッピングセンターの開発などを行なっている。資本金は約128億円(1998年2月1日現在)で、1996年度の売り上げ高は約1338億円。
鹿島事業所(茨城県鹿島郡神栖町)と船橋工場(千葉県船橋市)・神戸工場(神戸市)に製粉基地を持っている。この内 船橋工場で製造した主に家庭用のマカロニ・スパゲティなどを、西日本の配送拠点である神戸工場へ輸送する際に鉄道コンテナを利用している。12フィートコンテナで月間 約20個。荷姿は25kgの紙袋入り。重いため、コンテナに半分くらいしか積み込めず、効率は悪い。発駅は東京(タ)。5085レで神戸港駅へ輸送される。
また鹿島工場には採油基地があり、新潟の系列会社への食用油の配送に鉄道コンテナを使っているが、12フィートコンテナで月間 2〜3個とわずかな量。荷姿は、1斗缶。発駅は神栖で、スピードアップのため、1456レでまず小名木川駅に行き、トラック代行で隅田川駅まで中継される。そして隅田川駅から2081レまたは2085レで新潟(タ)まで輸送される。
なお同社では、小麦粉類・食用油ともにトラック輸送の際は私有パレットを使っている。しかし鉄道コンテナ輸送では、私有パレットのサイズが特殊でコンテナに使いにくいことと、片道輸送でパレットの回収が難しいため、パレットは使っていない。
また同社が上記の2区間で鉄道コンテナ輸送を利用する理由として、コストを揚げている。