本社が大阪市北区にある日本ペイント(株)は、関東から九州に全国で9箇所の事業所と工場を持つ、塗料の総合メーカー[a]。1996年度は、売上高1484億円、経常利益は50億円。従業員数は2752名(1997年9月現在)。[b]
千葉工場は千葉県東金市にあり、工業用途料と汎用塗料・合成樹脂ワニスなどを生産している。[a]
鉄道コンテナは、工場内の配送センターから、札幌や大阪府寝屋川市にある自社営業所やストックセンターへの一次輸送に使っている。主に、小名木川駅から札幌(タ)駅へ発送している。寝屋川ゆきの荷物は東京(タ)駅から大阪(タ)駅へ発送しているが、量は少ない。また月に1回ほど、西大分駅へ発送する。[a]
千葉工場から出荷される製品の総計は、月間で5000トンから5500トン。このうち鉄道コンテナで出荷されるのは約200トン(5トンコンテナで約40個)。[a]
東金工場から小名木川駅や東京(タ)駅へは、60km以上ある。最寄駅は千葉貨物駅だが、列車ダイヤとレール運賃節減のため、利用していない。[a]
通運事業者にしてみれば、千葉貨物駅を使えばトラックの走行距離が減り高速道路を使う必要もなく、メリットは少なくない。しかし、鉄道運賃が加算されるため荷主にはメリットがない。千葉貨物駅を使うことで通運事業者が得るメリットが、荷主にも運賃面などで還元されるならば、千葉貨物駅の利用を検討する、としている。[a]
荷姿は、主に一斗缶か200リットル入りのドラム缶。一部に、4リットル缶を4個詰めた段ボール箱のこともある。回収やサイズに問題があるため、パレットは使っていない。[a]
同工場は、鉄道コンテナ輸送のメリットとして、長距離運賃の安さと輸送時間の正確さ、輸送事故の少なさを評価している。しかし、運賃割引などで不明瞭な点があり、運転中止時の説明も不足している、荷主の意見・要望を汲み上げることに積極的でない、などの不満も感じているようだ。[a]