日本梱包運輸倉庫(株)はトラック輸送の国内大手。本社は東京都中央区にあり、国内に72箇所の事業所がある。トラックは1,600台を保有するほか、鉄道輸送用の私有コンテナも約80個 所有する。
同社は第2種鉄道利用運送事業者でもあるため、コンテナの集配を自社で行うことができる。
私有コンテナの輸送区間は、東京(タ)〜福岡(タ)と東京(タ)〜梅田、宮城野〜福岡(タ)の3ルート。自動車部品やオートバイ・住設資材などを輸送している。
同社の私有コンテナは、長さが31フィート、背高荷物の積み卸しを容易にするため、天井が約40cm上昇する。またオートバイをそのまま積み込めるよう、床が上下するものもある。このような特殊装置のため製造費は通常の約2倍。
種類は、2段床昇降式・バン型・ウィング型・乗用車積載型の4種類がある。
このほかに、12フィートのJR貨物コンテナも利用している。利用区間は富山〜四国間など。
コンテナ利用個数は月間平均、私有コンテナが約400個、JR貨物コンテナが約100個。
同社に占める鉄道コンテナの利用割合いは全体の10%弱ほど。荷動きの減少と荷物の小口化の影響で、既存荷主だけでは私有コンテナの稼動率を100%とすることは難しくなっている。
鉄道コンテナ輸送は約20年前から利用を始めた。私有コンテナは長距離トラック運転手の労働時間を改善するため、1989年に導入した。
鉄道コンテナ輸送について、使い方によっては便利だが、雨や雪に弱い、ダイヤ混乱時の連絡体制が悪い、列車ダイヤに合わせて人が動かなければならない、などが不便とする。
また私有コンテナは利用できる区間が限られるため、発着地で荷物のアンバランスがあると輸送効率が悪い。このため私有コンテナの使い勝手が向上するか疑問であり、しばらく様子を見たい、とする。