コキ72形コンテナ貨車

JR貨物のコキ72形コンテナ貨車は、ISO規格のコンテナ積載用に開発された。1997年2月に試作車(901号)が登場した[b]。川崎重工製[b]。

低床で、背高コンテナ(9フィート6インチ)も積載可能。また全長は、20フィートコンテナ2個分の16メートルと短く、車長を有効に活用できる。ISO規格の40フィート(30t)コンテナ 1個または20フィート(24t)コンテナ 2個が積載可能。またJR規格の30フィートコンテナ 1個、20フィートコンテナ 2個、12フィートコンテナ 3個([a])を積載することもできる。

主要書元([b])を以下に示す。

形式

コキ72形

自重

17.2t

荷重

48.0t

最高速度

110km/h

最大寸法

16,000mm(長),2650mm(幅),2047mm(高)

床面高さ

740mm

台車形式

FT15

枕ばね

ボルスタレス式空気ばね

軸ばね

複合ゴム方式(シェプロんゴム+軸ゴム)

車輪直径

610mm

連結装置

並形自動連結器

緩衝器

ゴム式(RD12)

制動装置

電磁自動式(応荷重装置付き)

製造後、各種の試験が行なわれている。1999年3月から営業運転を開始した。

なお従来のコキ100系貨車でもISO規格の背高(9フィート6インチ)コンテナを輸送できることが分かった。このため低床でコストが高いコキ72形が量産されるかは不透明。[a]

参考文献

• [a] 運輸タイムズ,1998年6月15日
• [b] 森田 英嗣,「日本貨物鉄道 コキ72形901」,『鉄道ピクトリアル』,47-10(644),p81